俳句部会 2025年活動報告

俳句部会

さくら句会(第220回)2025年4月28日

4月の句会は、9名の参加(内2名は欠席投句)により兼題の「色」一句と自由句二句を持ち寄り行われました。
【参加者】恵那(恵)、牧羊(牧)、勝(勝)、まもる(ま)、兆弥(兆)、ヨコ(ヨ)、広(広) 
【欠席投句】利水、雪子
【お知らせ】5月の兼題は「夜濯」、5月の句会は5月26日(月)午後2時から4時まで第二会議室

【六点句】
寝転びて土筆の国の人となる  勝

【四点句】
豊かさを見詰めなほして木の芽和え  勝

【三点句】
散り際に我が身うつして春惜しむ  ヨコ

【二点句】
色褪せぬ恋の想ひ出桜貝  まもる
料峭や奈良に回廊長き寺  雪子
手の届くしあはせでよし木の芽和  まもる
役者にはなれぬ身ながら花吹雪  牧羊
新緑や時の流れに色深め  利水
いつまでも色好みたし春の夕  恵那
べらぼうめ為替関税春乱世  ヨコ

【一点句】
大阪のけし餅の味一番茶  広
白もあり桃色もあり山笑う  牧羊
ローカル線菜の花畑に消え去りぬ  利水
丸善に伝統色のインクかな  雪子
トテ馬車やつつじ色増す那須裾野  勝
藤棚やアラブの服の風を孕む  雪子
握る手や競ふたてがみ春光る  利水
頬杖にふるさと想ふ麦の秋  まもる

【無点句】
歩けども脂身燃えず沈丁花  恵那
山寺の雨の濡れたる苔の色  広
ふらここを高く漕ぐ子や空まさを  兆弥
里山の春色めきて光和す  ヨコ
色街の芸者幇間ちらちらと  兆弥
春暑し独り食いはバニラに限る  恵那
逃げ水や車の先のビルの影 兆弥
嫌らしい切り札悔し花嵐 牧羊
裏木戸のひそかに咲ける馬酔木かな  広

さくら句会(第219回)2025年3月24日(月)

3月の句会は、9名の参加(内2名は欠席投句)により兼題の「風光る」一句と自由句二句を持ち寄り行われました。
【参加者】恵那、牧羊、勝、まもる、兆弥、:ヨコ、広 【欠席投句】利水、雪子  【欠席者】英仙、【休会】楽舟

【五点句】
慎ましく忙しく生きて蜆蝶  雪子

【四点句】
初蝶を追ひて忘るる小買物  まもる

【二点句】
ふらここや空(くう)を蹴り上げ空(そら)となれ  恵那
春泥の抜き差しならぬ人の道  勝
九段坂下る銀輪風光る  牧羊
歩を緩め初音の坂を越へにけり  勝
松陰銅像磨く学生風光る  まもる
旅立ちぬ紅さす君に風光る  ヨコ
卒寿超へ白寿への道風光る  利水
独り身の五十路の娘春日傘  広
花に背く寒の戻りやカレー蕎麦  広

【一点句】
春眠し映画の字幕読み切れず  まもる
走り行く乙女の髪や風光る  兆弥
裾濡らし沈丁花かぐ傘の中  牧羊
春雪の箱根路歩む異邦人  兆弥
咲満ちてわが花筵見失ふ  雪子
風光る女性騎手の躍動す  恵那
園児らの山羊にたはむれ風光る  勝
義士祭に切腹最中買ひ求む  兆弥

【無点句】
風光る逝きゆく姉の窓の辺に  雪子
確定申告しない決断二月尽  恵那
広き園に飛ぶ竹蜻蛉風光る  広
濡れ縁に三寒四温吊りさがり  利水
散歩道やせへびのそり我ぎくり  ヨコ
春うらら豊旗雲は丘の上  牧羊
春の雲舞ひて恵みを置き去りぬ  利水
車窓より目凝らす佐渡や春茜  ヨコ

さくら句会(第218回)2025年2月24日

2月の句会は、9名の参加(内3名は欠席投句)により兼題の「陽炎」一句と自由句二句を持ち寄り行われました。

【参加者】榎並恵那(恵)、津島牧羊(牧)、田中勝(勝)、松尾まもる(ま)、富塚兆弥(兆)、横山清弘(俳号:ヨコ)(ヨ)

【四点句】
貧富なくしがらみもなし猫の恋          まもる

【三点句】
麻酔から醒めて見上げる春の空          兆 彌
春浅し順番を待つ試着室                    まもる
ちりめんの流るるごとく春の海          牧 羊
大凶を小枝に巻いて初御空                恵 那

【二点句】
陽炎をつかみ損ねて年長さん             恵 那
暗闇に餌を待つ猫寒の明け                兆 彌

【一点句】
行く道に潜みし色香春浅し                利 水
冴返る参道さびし仁王門                    牧 羊
バレンタインデーチョコと弾みし英会話 利 水
逃水や一炊の夢にけふもあり             勝
山茱萸の花城跡に光り満ち                広
逃げないでかげろうに問うロストラブ ヨ コ
陽炎や遠見の景色揺らしをり             利 水
スラブ泣く米露蜜月春遠く                ヨ コ
額の君微笑み照らすチューリップ       ヨ コ
ぬた小鉢あさつきの葉の鼻突けり  勝

【無点句】
黄水仙ひともと映ゆる四畳半             広
逃水やライブカメラに視る故郷          雪 子
仰ぎ見る城の巨石のかぎろへり          まもる
陽炎の日差し恋しき空なりけり          広
春うらら飼育セットに飼う小海老       雪 子
陽炎や菜の花電車二両立て                雪 子
鼻歌に恋歌混ぜり春日傘                    勝
陽炎や見送るバスの遠ざかる             牧 羊
陽炎や八十年の過ぎし時                    兆 彌
初句会自信作ほど報われぬ                恵 那
以上

さくら句会(第217回)2025年1月27日(月)

一月の句会は、七名の参加により兼題の「年玉」一句と自由句二句を持ち寄り行われました。牧羊さんの友人の横山清弘さんがご見学に来られました。次回から正式参加予定です。
【参加者】恵那、牧羊、勝、まもる、楽舟、兆弥、清弘、【欠席者】利水、雪子、広、英仙
【お知らせ】
二月の兼題は「陽炎」、投句は三句(内一句は兼題句、二句は当季雑詠です)。
二月の句会は一月二十四日(月)午後二時から四時まで桜新町区民集会場二階第一会議室で開催します。

【五点句】
初春や落暉頂く富士の峰   楽舟

【四点句】
冬すみれ手のひらほどの日溜りに   まもる

【三点句】
語部の語る復興牡蠣筏   牧羊
冬温し障子に小さき鳥の影   雪子

【二点句】
年玉や今日は素直な反抗期   まもる
鈴の音の巫女二人舞う明の春   楽舟
寒明や格天井の百椿図   雪子
それとなく賀状に託す恋ごころ   まもる
初孫に背を追い越されお年玉   牧羊
寒晴に凧ゆうゆうと天を衝く   清弘
双六や腕まくりする三世代   恵那

【一点句】
活け花のいよ輝きて去年今年   利水
ふくろうの時計ありたる奥座敷   兆弥
猫逝きて手持ち無沙汰の冬の朝   兆弥
寒風に東京タワーが磨かれる   勝
年玉のふくろかじりし吾子の笑み  清弘
裸木や礎石を残す五重塔   牧羊

【無点句】
年玉に貰う当りの年賀状   雪子
ちと淋しお年玉やる孫のなし   広
酒に酔い妻にも渡すお年玉   兆弥
大きめのコインよろこぶお年玉   恵那
寒天の富士に白雲巳の如し   清弘
お年玉モノクロの写真を見とれけり   利水
初詣長蛇の列に呑まれけり   利水
枯れ枝の先の虚空や昼の月   勝
元朝や飛行機雲の蛇行せり   恵那
お年玉浪費家の子の父似かな   楽舟
寒に鍛える八十過ぎの朝散歩   広
日脚伸ぶ街にセールの旗並ぶ   広
はじめての一人買いものお年玉   勝

以上

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