歴史部会 4月例会 (2025年)

歴史部会

満開を過ぎた染井吉野の花吹雪が時折、往来を吹き抜ける中、12日午前、三軒茶屋の区民センターで例会がありました。会場は満席で、2回目の発表となる西川正敏さん(69商)が「太平洋戦争・日本の隠れた名将3人」をテーマに解題を進めました。

日本海軍のプラモデル作りが趣味という西川さんが名将の一番手に挙げたのが駆逐艦「雷(いかずち)」の艦長「工藤俊作」。戦況が日本優位だった1942年、インドネシアのスラバヤ沖で、日本軍の攻撃で撃沈された英国軍艦の乗組員を「雷」が救助したエピソードを紹介。続いて、ナチスドイツに迫害されたユダヤ人難民の「満州国」通過の便を図った樋口季一郎陸軍中将、終戦後、台湾に渡り、中国・人民解放軍の台湾上陸阻止に尽力した根本博陸軍中将らの「隠れた」軌跡を丹念に検証していきました。一般的に日本陸軍の将官は悪いイメージがありますが、西川さんは通説とは違った側面に光を当て、興味を巧に誘っていきました。質疑応答もいつも通り活発にあり、熱心にメモを取る姿もありました。

5月例会は代表世話人の林馨さん(70理工)による「植民地」(仮題)、6月は藤方の「現代アメリカの保守主義とトランプ主義 副題ナチズムとの比較」が続きます。いつもの例会とは別に、会員有志が新緑の5月25日、豊臣秀吉の小田原攻めで陥落した後北条氏の「山中城跡」(三島市)を散策し、往時に思いを馳せる予定です。歴史に関心のある方はお気軽にご連絡ください。        

(藤方聡美/記)

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