
今回の稲映会で鑑賞した映画は1967年制作の「007は二度死ぬ」です。
会場はいつもの新宿住友ビル47階の東京住友クラブ。
日時は2025年7月7日(月)11~14時。参加者13名。
【参加者】松尾、富塚、新藤、柏、榎並、阪本(2名)、牧、犬飼、上野、徳住、永積(ゲスト)、真木
映画のストーリーは、死んだのは偽装で実は生きていたジェームス・ボンドが日本を舞台に大活躍するというお馴染みの荒唐無稽な漫画的活劇です。時代は高度成長期で、我々の年代には懐かしい昭和の東京が映し出されます。浜美枝や若林映子が演じるボンドガールの描き方も、欧米人のアジア人に対する時代錯誤的な偏見が露骨で、会場からはしばしば失笑が漏れ出ました。
映画鑑賞後、ゲストのオースティン靖子(永積靖子)さんが撮影の裏話などを話してくれました。彼女はこの「007…」にジェームス・ボンドを接待する日本人女性の役で出演したのですが、そのときご自身は妊娠4か月だったそうです。
彼女は満州生れで、日本で学業を終えてからは、イギリスやアメリカなどに渡り、永く海外で暮らした国際人で、ボブヘアに短いスカートが似合うお洒落な女性です。稲映会の真木代表とは青山学院中等部時代のクラスメイトとのことで、今回は特別に参加していただきました。彼女自身、俳優として活躍したばかりでなく、映画関係者と幅広いお付き合いがあり、ナタリー・ウッド、ブラッド・ピット、オマー・シャリフなど著名な俳優とも親しい仲でした。そうしたことから彼らの内幕的なエピソードを次々と披露し、話題が尽きません。彼女の明朗闊達な人柄と相俟って、出席者の誰もが彼女の話に引き込まれました。
今年に入り、トランプ(大統領)嫌いと愛猫の死を契機に、永年住み慣れたロサンゼルスを離れ永住のため帰国したのですが、世界各地で暮らした彼女の結論は母国日本が一番とのことです。今回の稲映会は、映画よりゲストのほうが面白かった、そんな感想を彼女は参加者に残したのです。
(牧 哲郎/記)(榎並 俊一/一部修正&写真)


